Criteoがモバイルアプリ広告事業を強化、新規獲得と既存顧客活性化のためにできること:買収したManageとの統合も視野に(1/2 ページ)
インストール、リエンゲージメント、ダイナミックリターゲティングで、Criteoが企業のモバイルアプリ活用を支援する。
Criteoは2019年5月16日に記者説明会を実施し、新たな分野の広告主獲得を強化する2019年の方針を発表した。
フルファネルの施策を新たな領域で展開
2018年のCriteoは「リターゲィングカンパニーからマルチプロダクトカンパニーへ」のスローガンを掲げ、従来のリターゲティング広告のみならず、潜在層への認知に向けた「Criteo カスタマーアクイジション」や既存顧客活性化のための「Criteo オーディエンスマッチ」へとサービスポートフォリオを拡大してきた。
2019年はこれらのフルファネルのサービスをCriteoが従来主要顧客としてきた小売業界や旅行業界のみならず多くの業界に広げ、消費財や自動車などのナショナルブランド、ゲームやデジタルコンテンツ企業などの顧客も獲得していく。今回の説明会では特にモバイルへの注力が強調された。
モバイルアプリの市場は現在もなお右肩上がりで成長を続けている。これまでアプリダウンロードの約半分を占めていたゲームの成長は鈍化の兆しを見せているが、一方でそれ以外の、エンターテインメントやビジネスなどのジャンルが着々とその比率を高めている。
モバイルアプリは一般的に、よりロイヤルティーの高いユーザーとつながることのできる接点と考えられており、LTV(顧客生涯価値)増大を課題とする企業・ブランドにはアプリ利用を活性化させたいという思いがある。
しかし、わざわざアプリを入れてもらうだけの動機付けをするのはなかなか難しい。また、インストールされても実際に使われているアプリは極めて少ないのが現実だ。Criteoの調査では、インストールされたアプリのうち1回しか使用されていないものは50%。76%のユーザーはインストール後5回未満で使用をやめてしまう。インストール後1週間アプリを使い続けるユーザーは11%しかいない。
そこで、継続見込みの高いユーザーを適切にターゲティングし、さらに離脱されないために行動を促す施策を打っていく施策が求められる。これこそがCriteoのチャレンジということになる。
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