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仮説ではなくオープンなクエスチョンでアプローチ――ビジネスパーソンが身につけたい「デザインリサーチ」手法:統計学は最強の学問か(1/3 ページ)
日本マイクロソフトが主催する「SQL Server 2014 発売記念フォーラム ビジネス成長を支えるデータ基盤とビッグデータ活用」が4月18日、東京・品川区で開催された。『統計学が最強の学問である』『1億人のための統計解析』などの著書がある統計家の西内啓氏によるセッション「1億総データサイエンティスト時代に向けて」の模様をお届けする。
ビッグデータへの関心が高まるなか、さまざまな企業でデータサイエンティスト(データ分析官)の人材不足が課題になっている。海外でもその状況は深刻だ。米国内だけでデータサイエンティストは14〜19万人ほど不足するとも言われる。
一方で、ビッグデータを分析するのに欠かせない、難解で専門的なイメージがつきまとう統計学。しかし、誰でも「型」さえ身に付ければ統計学を用いて、データサイエンティストに必要なスキルが手に入り、データをビジネスに活用できるようになると西内氏は話す。
ビジネスの意思決定シーンで役立つデザインリサーチ
具体的な話の前に西内氏のプロフィールを振り返っておきたい。東京大学医学部在学中、生物統計学を専攻していた西内氏。専門は統計学と疫学、行動科学だった。もともと人間の行動に深い関心があったため、統計学を学ぶ目的で医学部に進んだという。
かつては脳科学を突き詰めることで、人間の行動が分かるとされた時代もあった。しかし、ITテクノロジーの進化という時代の大きな変化を受けて、統計学ひいてはデータが人間の行動を実証するようになった。そこで西内氏は博士課程では統計学に加え、心理学や社会学、経営学、経済学など社会科学全般を習得する。
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