「口コミの測定でパーソナライズした施策を」 Omnitureトップのレンチャー氏が語る(2/2 ページ)
Adobeの「SocialAnalytics」は、ソーシャルメディア上の人々のやり取りをモニタリングし、トラフィックやコメントの感情などを測定するアプリケーション。同ツールはビジネスの場にどのようなインパクトをもたらすのか。Adobeオムニチュア事業部門のトップ、ブラッド・レンチャー氏に話を聞いた。
効果測定を生かしたコンテンツ配信を
ソーシャルメディア上の効果測定は、どの顧客に対してどのような施策を実施すべきかという視点を企業に提供する。しかし「最も重要なのは、企業のマーケティング担当者に『ソーシャルメディアはそれ単体では意味が無い』ということを理解してもらうことだ」とレンチャー氏は強調する。
モバイル機器の普及や、書籍の電子化、テレビのデジタル化などによって、さまざまなコンテンツについて「誰が何をどのようなデバイスからどれだけの時間見ているか」といった詳細な効果測定が可能になってきているとレンチャー氏は話す。こうした中でマーケティングの効果を高めるためには、広告を含むコンテンツの作成・配信・効果測定といったプロセス全体をデザインしていくことが重要だという。
「AdobeはOmnitureを買収後、コンテンツの作成からマルチメディア配信、効果測定まで、企業のビジネスを総合的に支援する取り組みを強化してきた」とレンチャー氏。具体的には、「Adobe Creative Suite」などで作成したコンテンツを「Adobe Digital Publishing Suite」によってタブレット向けに最適化して配信し、「Adobe Online Marketing Suite」で効果測定。得られた測定結果を再びコンテンツ作成に生かす――といった流れを1つのモデルとして想定する。
8月15日に正式リリースを控えるSocialAnalyticsも、同社のこうした取り組みの1つとして位置付けられる。ソーシャルメディア上で繰り広げられる消費者のやり取りをモニタリング・測定することで、ターゲットに合わせた効果的な広告・コンテンツの作成や配信ができるようになるとレンチャー氏は話す。
「デジタルマーケティングにおいて重要なのは、データの測定を通じて顧客が誰かをはっきりさせ、パーソナライズした施策を取ることだ。ソーシャルメディアが消費者の暮らしに浸透した今、Web上で誰が影響力を持つかを可視化するSocialAnalyticsは、企業がマーケティングを行う上で大きな助けになるだろう」
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