「グノシー」の広告担当者に質問、高い効果を出すモバイル広告の運用法とは?:【連載】脱CPI至上主義のモバイルアプリ広告入門 最終回(1/2 ページ)
モバイル広告において、非ゲーム系アプリが高いユーザー獲得目標を達成し続けるには、どうすればいいのか。Gunosyの担当者に話を聞いた。
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モバイル広告戦略を考える上では、(Cost Per Install:インストール当たりの単価)だけではなく、ユーザーの継続率を見ながら最適な投資をしていくことが必要だ。情報キュレ―ションサービス「グノシー」を運営するGunosyは、こうした戦略の下、卓越した広告効果を上げている。ゲーム系アプリが強いといわれるモバイル広告において、非ゲーム系アプリとして高いユーザー獲得目標を達成し続けるには、どのような広告戦略が鍵となり、それをどう運用していけばいいのか。Gunosy 執行役員 マーケティング本部 プロモーション部/Web事業部 部長 千葉久義氏、同 マーケティング本部 プロモーション部 マネージャー 石渡貴大氏、そしてGunosyの広告展開を支援するサイバーエージェント インターネット広告事業本部 アドネットワークグループ マネジャー 伊藤 健氏に話を聞いた。
グノシーの広告戦略とは?
――御社は早いうちから積極的な広告戦略を展開していましたね。
千葉 まだ利益が出る前から、テレビCMを通じて積極的にリーチを広げていました。情報キュレ―ションサービス「グノシー」をリリースしたのは2013年初頭で、その約1年後の2014年3月にテレビCMを開始したのです。モバイル広告への出稿はアプリローンチ当初から実施していますが、現在はテレビCMとモバイル広告の2軸でユーザー獲得を展開しています。
――(テレビCMとモバイル広告)それぞれの広告効果について、どのような指標で評価しているのでしょうか。
千葉 どちらも「CPI」と「リテンション率」で評価しており、成果の高い方へ出稿額を増やしていくようにしています。モバイル広告に関しては、やはりCPIが上がらないに越したことはないので、その点を留意して運用すると同時に、新規ユーザーのリテンションについても1日後、7日後……、というように継続的に見ています。
石渡 現場としては日々獲得状況をチェックしながら、7日後リテンションを中心にレビューをかけて調整していく感じですね。媒体ごとにリテンションが異なるので、CPIもそれに応じて変えていますし、仮にある期間のCPIが上がったとしても、一時的な数値で判断しないような運用を心掛けています。重要なのは長期的にユーザーが積み上がっていくことですので、短期の数値に惑わされて本質を見逃さないようにしています。
――モバイル広告の運用に当たって、広告代理店と広告主とで、どのように役割を分担しているのでしょうか。
伊藤 当社サイバーエージェントも同じ計測ツールを使い、媒体やクリエイティブごとに継続率の違いをチェックしています。媒体やクリエイティブによっては継続率が10ポイント以上差が出ることもあるので、そこはかなり気を付けてレビューし、改善につなげていきます。
千葉 グノシー全体の仕組みでいうと、まず新規ユーザー獲得目標があるので、その達成度合いをチェックします。これに加え、新規ユーザーのリテンションに関しても、その成果を見ていきます。もちろんユーザーがどれだけ残るかはプロダクトそのものの評価も関わりますが、広告の訴求とアプリの実態が異なるとリテンションにも影響があるので、そこはこちらがやるべき業務としています。
――グノシーというとテレビCMのイメージが強いですが、新規ユーザーの獲得はテレビCMへの依存度が高いのでしょうか。
千葉 モバイル広告の割合は伸長しています。1年前はテレビCMの方が大きかったですが、出稿額ベースで見ると現在は逆転しています。体感としても、直近1年くらいでモバイル広告の在庫は大きく増加していると思います。
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