ABM、予測分析、そしてメンタリズム!? これが「明日のマーケター」の生きる道:「The Marketing Nation Summit 2016」レポート(1/2 ページ)
2016年7月6日に日本で初開催されたデジタルマーケティングのカンファレンス「The Marketing Nation Summit 2016」。メンタリスト DaiGo氏も登場したこのイベントの模様をダイジェストで紹介する。
2016年7月6日、デジタルマーケティングのカンファレンス「The Marketing Nation Summit 2016」が開催された東京・六本木のグランドハイアット東京は2200人のマーケティング関係者で埋め尽くされた。同イベントは米国ラスベガスで2011年から毎年続いているが、日本ではこれが初の開催となる。
主催はマーケティングオートメーションベンダーのマルケトだが、社長の福田康隆氏はこのイベントを単にマルケトのプライベートイベントではなく、あくまで「The Marketing Nation Summit」すなわち「マーケティングの国々のサミット」であると強調する。
2016年度に掲げられたビジョンは「Tomorrow's Marketer」。未来のマーケターに向けて共有された最新の知見の一端をダイジェストで紹介する。
「コストセンター」から「レベニュードライバー」へ
冒頭、基調講演の壇上に立ったのは米Marketo 会長兼CEO(最高経営責任者)のフィル・フェルナンデス氏。これからのマーケターは「コストセンター」から「レベニュードライバー」「カスタマエグゼクティブ」に変わっていくと述べ、変化する時代に求められるマーケターの条件として、顧客目線とデジタルへの理解を挙げた。
ツールとしてのMarketoの役割については、マーケターの見込み客獲得から成長(ナーチャリング)、そして顧客満足を実現するオーディエンスハブであると位置付け、マーケティング手法としては、インバウンドマーケティングからアカウントベースドマーケティング(ABM)、ペイドメディア(広告)までカバーすると述べた。
ABMとは、大きな売り上げを見込めるターゲットをあらかじめ見定めた上でマーケティング部門とセールス部門が連携してアプローチしていくB2Bマーケティングの戦略のこと。MarketoはABMをサポートする専用ダッシュボード機能「Marketo ABM」を今夏にリリースする予定であるという。
広告に関しては、見込み客をセグメントした上で外部メディアやSNSなどへ出稿し、トラッキング管理もできる「Marketo Ad Bridge」を紹介した。
今後のメジャーアップデートは、「Project Orion」のコードネームで呼ばれ、ABMに加えて、機械学習を用いた「Predictive Technology」が目玉機能となる。具体的には、ターゲットにオファーするコンテンツを自動選定・表示(Predictive Content)し、分析(Predictive analytics)することで、獲得リードを10%増加できるという。
続いて、7月1日に設立されたばかりの電通デジタル 執行役員 石川 浩氏が登壇。デジタルマーケティングにおけるコンサルティングから実装、運用・実行支援をワンストップで担う同社の役割について述べた後、同社が開発したMarketoとLINEビジネスコネクトをAPI連携したソリューションを紹介した。
その他、広告会社 Wunderman CCO(最高執行責任者)のクリシュナン・メノン氏、GE ヘルスケア・ジャパン 伊藤久美氏、日本郵便 鈴木睦夫氏が講演。これからのマーケターが担う役割を具体的な実務との関係を軸に語った。
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