Google Analyticsだけでは足りない――Web戦略に「競合分析」が欠かせない理由:【連載】初めての競合分析 第1回(1/2 ページ)
近年、Web戦略において重要性を増す「競合分析」について、その具体的な手法を一緒に学んでいきましょう。
マーケティングの有名な分析フレームワークに「3C」があります。「市場・顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」を分析して企業の戦略策定に生かすというものですが、このフレームワークはWebマーケティングにおいても有効です。読者の中にも、3C分析を自社で行っている方は少なくないでしょう。
本連載では、3C分析の中で特に競合に注目して、その手法について解説していきます。
近年、Web戦略における競合分析の重要性はますます増加しています。その理由は2つあります。以下に見ていきましょう。
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理由1. 情報爆発により簡単にはWebサイトを見てもらえない
近年、私たちが日々接するメディア情報は目まぐるしく増加してきました。調査会社のIDCによると、2010年の「メディア消費量」は既に3.6ZB(ゼタバイト)を超えているといいます。
コミュニケーションディレクターでツナグ代表の佐藤尚之氏はこのZBという単位を「世界中の砂粒の数くらいのボリューム」と例えています。つまり、World Wide Web全体の中からあなたのサイトの1ページを見つけ出すのは、世界中の砂の中から一粒を選び出すのにも等しいと考えられるのです。
この数値は世界全体のものですが、日本だけに限っても情報量は膨大です。あなたの顧客となる得るターゲットユーザーは、爆発的に増加している情報に日々接しています。そんな中であなたのサイトが見つけられ、しかもそのユーザーに効果的にメッセージを伝えるのは並大抵のことではありません。
そこで、氾濫する情報の中で、ターゲットユーザーに対して価値ある情報をWebを通じて感じてもらえるかが重要になってくるのです。競合分析は、その他大勢のサイト情報から抜け出すには必須といえるでしょう。
理由2. 消費者はWeb上で厳しくサイトを比較している
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