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第4回 潜在興味が照らし出す専門メディアの新たな価値【連載】インサイトをめぐる冒険

潜在興味を言語化できる武器「Topic Model」を手に入れたことで、消費者の「潜在インサイト」を的確に刺激する高精度なターゲティング広告の展開が可能となりました。実は、その広告を展開する専門メディア側の価値を高めるのにも、潜在興味は大きな力を発揮します。いったい、どのような価値を与えるのでしょうか? 今回は、一転して、専門メディア側から見て、「潜在興味がどのようなメディアの価値に影響するのか」についてお話したいと思います。

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利用者数の頭打ちと上位集中化が進むWebメディア

 この連載では、ある製品/サービスに対して潜在的な興味を持つ層へのアプローチ方法として、その層が閲覧しているインターネットメディアの記事を分析する新たなマーケティング手法と、その仕組みについて説明してきました。つまり、一貫して発信側の視点でのマーケティング戦略を考えてきたわけです。

 その考え方は、Webメディアが多くのアクセス数を集めていることが大前提です。確かに、インターネットの世界では「Winner Takes All(WTA)セオリー」(特定の勝者による市場の独占)が起こりやすいと言われています。検索ならばGoogleやYahoo!、通販ならばamazon、SNSならばTwitterやFacebookといったトップ企業は、TOP50ドメインのUU数が減少傾向を見せている2012年以降、むしろサイトシェアを拡大しています。WTAセオリーそのままに、上位集中の傾向があるわけです。


図1 インターネット全体におけるTOP50ドメインのUU(ユニークユーザー)数推移

 それでは、この連載で一貫して注目している専門メディア、特にBtoBに関連したIT分野のニュースサイトはどうなっているのでしょうか。


図2 IT関連の主要ニュースメディアの動向

 TOP50ドメインのUU数が急落し始めた時期と歩調を合わせるように、2011年以降減少傾向にあります。TOP10ドメインが逆にサイトシェアを拡大しているのとは異なり、伸びているメディアはありません。全員が敗者となっている状況で、いわば“ゼロサムゲーム状態”と言えるでしょう。このままでは専門メディア自体がなくなってしまう可能性すらあります。そうなると、潜在興味を映し出すことができなくなり、コンテンツマーケティング自体が成立しませんので、専門メディアには生き残ってもらわなければなりません。では、UU数が減少傾向にある中で、専門メディアはどのように収益を確保すればよいのでしょうか。

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