Webで見込み客を探す・育てる「鉄板」のシナリオ設計法セミナーレポート(3/3 ページ)

» 2016年11月08日 12時00分 公開
[やまもとはるみITmedia マーケティング]
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名刺データから確度の高い見込み客を見つける

左からランドスケイプの高津哲也氏と石田大祐氏

 「顧客データの2次活用 契約につながりやすい見込み客の見つけ方とは?」というテーマで「顧客データの一元化(Customer Data Integration:CDI)」の必要性とその効果について語ったのは、ランドスケイプの高津氏と石田氏だ。

 CDIとは耳慣れない言葉かもしれないが、20年以上前からCRMとセットで登場しており、2001年に発表されたリサーチ結果には既に「CRMプロジェクトの失敗の要因は顧客データの質にある」といった記述もあるという。

 ランドスケイプは、自社構築したデータベースを活用してCDIを実現する営業支援を手掛けており、年間約600社にサービスを提供している。同社の法人マスターデータ「LBC」の登録拠点数は820万件。全国の企業の本社や事業所、個人商店までを網羅しており、主にB2Bマーケィング用途で活用されている。

 CRM、SFA、名刺管理ツールの登場により、顧客データの活用が注目されているが、その一方で、社内にさまざまなデータベースが乱立し、これらのデータを一元化するかで悩む企業は多い。

 日本最大級のQ&Aサイト「OKWAVE」を運営するオウケイウェイヴもその1つで、同社では2013年にCRMを、そして2014年に名刺管理ツールを導入したが、名刺情報をデータベースに登録しCRMに取り込まれるまでに時間がかかってしまい、スピーディーな顧客フォローができずにいた。また、データベースの質にも問題があった。企業名表記における全角と半角の混在、略称や社名変更などで表記がバラバラのデータを名寄せするのに手間と時間がかかり、精度も十分ではなかった。さらに、名刺の情報だけでは企業の業種や規模、業績といった属性情報が分からないため、営業上の優先順位がつけられず、営業効率も良くない状況だった。

 こうした課題を解決するために、オウケイウェイヴは2015年にランドスケイブのデータ統合ツール「uSonar」を導入し、名刺データを有効活用するための仕組み化に成功したという。成果は以下の通りだ。

  • uSonarにより820万件の事業所データとユーザー企業の顧客データを仮想的に統合データベース化した。
  • データは登録時に自動的に名寄せされ、企業の属性情報も付与された。
  • uSonar導入により、名刺を即時にデータ化、CRMとも自動で連係できるようになり、顧客情報のセグメント活用も可能になった。
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