マスチューン、アクセス解析ツール刷新してコストダウンを実現SNSサイトのアクセス解析

「みんなの株式」の運営などを行っているマスチューンは、自社の投資関連SNSサイトのアクセス解析に、オーリック・システムズのRTmetricsを採用した。

» 2009年08月19日 19時11分 公開
[ITmedia]

アクセス解析がレスポンスタイムにも影響

 今回マスチューンは、18万人以上の会員が利用するSNSをベースとした、日本最大規模の個人投資家向けコミュニティーサービス「みんなの株式」や「みんなの株式 mobile」などをRTmetricsの解析対象としている。RTmetricsはパケットキャプチャー方式のWeb解析ソフトウェア。マスチューンは、従来利用していたWebビーコン型ASPサービスでのアクセス解析と比較して、運用負荷や分析速度が大幅に軽減され、特に運用コストが約50%削減されたとしている。また、ページロード時のレスポンスが向上し、サイト訪問者の利便性が高まり、解析作業のみならずユーザビリティも大幅に効率化されたとしている。

 「みんなの株式」は通常のSNS機能に加えて、銘柄についての「買い」「売り」予想の投稿や銘柄別のコミュニティーなど、株式投資に特化した機能を提供するプラットフォーム。マスチューンは、利用者が快適にサービスを使うことができるよう継続的にサイトの改善をすることが必須であるという考えから、サービス開始当初からJavaスクリプトによるWebビーコン型のアクセス解析ASPサービスを活用してきた。

 しかし、閲覧時のページレンダリングに影響しないようにJavaスクリプトの設置場所を検討しなくてはならず、また、従来のプログラムコードに修正を加える必要があり、これが運用作業上の負荷となっていたという。また、アクセス解析ASPのサーバ稼働状況により、レスポンスタイムに影響が及ぶことがあるため、利用者の利便性を損なうこともあった。さらに従来のアクセス解析ASPサービスでは、携帯サイトのアクセス解析は不可能だった。

 マスチューンのサイトでは、会員数が順調に増加しており、それに伴いページビュー数も増加していた。従来利用していたサービスでは、トラフィック量に応じた従量課金制だっため、運用コストの増大も懸念されていた。

豊富な機能活用して利用者メリット大きく

 こうした課題に対して、パケットキャプチャー型のRTmetrics導入後は、JavaスクリプトなどをWebサイトに配置するプログラムコードが不要となり、運用負荷の低減が実現され、加えてサイトアクセスが集中する時間帯においては、ページロードのレスポンスタイムがコンマ数秒も改善されたケースも出たという。

 マスチューンでは、PV数、UU数、訪問回数、リファラ数などの基本指標に加え、独自に付与しているトラッキングクッキーごとのPV数やUU数の解析を行っているが、「みんなの株式」は、会員数や銘柄数、投稿数に比例してページ数が増加するURL体系となっているため、通常であればユーザー動向の解析が非常に細かく煩雑になってしまうという事情があった。これに対しても、RTmetricsのマッピング機能によりURLの異なる複数のページをまとめてマクロ的に動向を把握することが可能となったという。

 また、これまで特定のページのPV数を時系列で解析する際、日ごとのデータをダウンロードしなければならなかったが、RTmetrics特有の「任意期間でのサイト解析機能」により一括で実行できるようになり、解析作業が効率化され、時間短縮効果を得られた。またRTmetrics導入後は利用料金が固定となり、これまでの約50%のコスト削減が実現したという。

 マスチューンでは、RTmetricsのアクセス解析結果をHTTPリクエストで取得できるAPI機能を活用し、「アクセス数の多い銘柄」をサイト上に表示するなど、利用者に有益な情報提供をさらに充実させていく計画だという。

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